引き続き「日本財団ソーシャルイノベーションフォーラム2017」に企画される4つの分科会プログラムについて紹介します。ソーシャルイノベーションの意義を理解し(Vision分科会)、社会課題を自分ゴトとして捉える(Issue分科会)——その先にあるのは、ソーシャルイノベーションの“実践”です。後編で紹介する2つの分科会は、より実践的なテーマを掲げています。引き続き、日本財団の担当プロデューサーに聞きました。

※前編はこちら

Collaboration分科会~既存の枠を超える~
実践者の声を直に聞いてほしい

残り2つの分科会、まずは分科会Collaboration分科会です。ここではソーシャルイノベーションの具体的な活動として、行政・企業・大学等、多様な立場の人が分け隔てなく、ともに関わり合いながら変化を起こしていく、そんな実践的事例を追いかけます。

なかでも注目なのが「変わる社会 変わる教育 大人と子どもがともに学び続ける社会での教育」というプログラムです。2020年を境に新しい大学入試制度が始まり、高大接続の観点から中等・高等の学校教育における学力評価が「思考力・主体性重視」へと一新されます。そうした新しい教育を日本全般に浸透させるためには、既存の枠組みを壊すことで生まれる越境によるコラボレーションが必要不可欠になるでしょう。このプログラムでは、既存の学校教育とは一線を画すユニークな教育プログラムの実践者4人が登壇。社会に開かれたコミュニティのなかで、大人と子どもが「共に学び、働き、生きる」——そんな教育のあり方を模索します。

Collaboration分科会プロデューサーからのコメント
「各プログラムに登壇する方々は皆、課題の最前線に立って真剣にソーシャルイノベーションを実践しようとしている面々。こうした方々の声を直に聞いていただくことで、コラボレーションによるイノベーションの意義を肌で感じてほしいです」(日本財団・田代純一さん)

〈Collaboration分科会〉
目的:互いの資源を掛け合わせることにより新たな解決手法を生んでいる事例を紹介する
イノベーションが変える、日本の食の未来 日本の食卓から様々な食材が消える日はそう遠くない?

変わる社会 変わる教育 大人と子どもがともに学び続ける社会での教育

ひらく公園 パブリックエリアマネージメントでできること

鳥取:人口最小県からの挑戦

無人運航船が変える日本の海

Resource分科会~社会変革の源泉を生み出す~
ビジネスセクターの人に来てもらいたい

最後に紹介するのは、Resource分科会です。ソーシャルイノベーション推進には、人材・資金・情報・技術……といったリソース活用も必要不可欠です。しかし、既存の資金調達の仕組みや、旧来型の寄付・税金の使途の枠組みだけでは思うようにリソースが活用しきれないのが実状です。同分科会では、フィンテック、人材、シェアリングエコノミー……といった、新しく最適なリソース活用を見識者とともに考えます。

例えば「フィンテック×社会的投資の衝撃」というプログラムでは、ブロックチェーン、ビットコイン、クラウドファンディングなどの具体的な活用事例が紹介されます。NPO運営者やソーシャルビジネス実践者の立場から、「共感型」の新しい投資への転換について実践的に語られることで、社会的投資の未来がおおいに議論されることでしょう。

Resource分科会プロデューサーからのコメント
「ブロックチェーンにしてもシェアリングエコノミーにしても、どちらかといえば若い方々の利便性を高めるものとして取りざたされています。いまだ社会課題解決のためのリソース活用という点では議論が不十分ですが、これらは社会課題解決の方法としても十分に適用可能です。分科会ではそうしたトピックをショーケースとしてお見せし、ビジネスセクターの方々に理解を促したい」(社会的投資推進財団・工藤七子さん)

〈Resource分科会〉
目的:主に企業セクターからの資金・人材・情報を社会課題解決にどう活かしていくか議論する
フィンテック×社会的投資の衝撃

“働き方改革”とにっぽんの将来

“シェア”による持続可能な街づくり 渋谷区の長期基本計画への取組み

地域金融が生み出す“ジブンゴト”

ソーシャルイノベーションの素(もと)

誰もがソーシャルイノベーションに参画できる!

日本財団が定義するところのソーシャルイノベーションの意味は「よりよい社会のために、新しい仕組みを生み出し、変化を引き起こす、そのアイデアと実践」。言い換えれば「企業や自治体のほか、さまざまなセクターの人たちが手を取り合って、新しい仕組みを生みだし、社会のさまざまな課題を解決していくこと」とすることもできます。すなわち「誰でもソーシャルイノベーションに参画する機会が用意されている」というわけです。

日本財団ソーシャルイノベーションフォーラム2017には、ソーシャルイノベーションに高い関心のある方から、今回初めてソーシャルイノベーションに触れる方まで、さまざまな立場の方が集うことでしょう。ポイントは、いずれの立場にせよ、チャンスは均等に与えられていること。この場を通じ、新たな視点、新たな自分、そして新たな実践的方法を持ち帰り、自分の人生の新たなテーマが見つかるかもしれません。日本財団ではこの場から、将来の「ソーシャルイノベーター」が輩出されることを期待しています。

※分科会プログラムの詳細はこちら