地方はないない尽くしの“冬の時代”

 2017年9月現在、日本には約1億2,700万人の人々が暮らしています。2015年に行われた国勢調査では、調査が始まって以来初の人口減に転じ、2026年には1億2,000万人を、2048年には1億人を下回ると予想されています。

 一方で、東京都は戦後ずっと人口が増え続けています。その影響を受け、地方は若い人が残らない、医療・交通・教育などのサービスが維持できない、観光客がやって来ないなど、ないない尽くしの“冬の時代”を迎えているのです。

地方が抱える問題は、都市が将来抱える問題

 これらの課題を放置すると、都市と地方の格差はますます大きくなるばかりです。政府は2014年に「地方創生」を掲げて以降、関係機関の地方移転や新たな交付金の創設など、さまざまな政策を打ち出しています。しかし、全国的に拡がる地域課題を国の力だけで解決するのは容易なことではありません。

 かくいう都市も合計特殊出生率(※1)が全国平均を下回り、東京都も2025年をピークに人口が減少に転じると予想されていますから、安穏と構えていられないでしょう。地方が抱える問題は、都市が将来抱える問題と捉え、真剣に向き合わねばならないのです。

 そんな中、こうした課題を解決すべく、民間の企業や団体が中心となったプロジェクトが次々に立ち上げっています。

地方創生のモデルケースをつくる

 2015年、47都道府県の中で最も人口の少ない鳥取県で、鳥取県×日本財団 共同プロジェクト「みんなでつくる“暮らし日本一”の鳥取県」がスタートしました。

 このプロジェクトは5年間で30億円規模という大規模な助成のもと、「交通」「地域医療・健康づくり」「障害者の社会参画」「人材育成」「住民主体の活動」という5つの柱を掲げ、地方創生のモデルとなるプログラムが生まれてきています。去る9月9日に開催されたウォーキングフェスタでは、車社会に慣れきった県民の健康増進だけでなく、地元飲食店の協力によりグランピング(※2)が楽しめるとあり、老若男女を問わず、多くの人が参加しました。

 地域住民を巻き込むこのような活動が、地方が抱える課題解決のヒントとして、他エリアに波及すれば、日本の地方創生はもっと“持続可能”なものへと変化していくのではないでしょうか。

※1 一生の間にひとりの女性(15~49歳)が生む子どもの平均数
※2 「グラマラス」と「キャンピング」をかけ合わせた造語。贅沢なキャンプを楽しむという新たなアウトドアスタイル

<参考>
●プロジェクト公式サイト
鳥取県×日本財団共同プロジェクト「みんなでつくる“暮らし日本一”の鳥取県」


●特設サイト
みんなでつくる”暮らし日本一”の鳥取県



鳥取県知事が登壇する分科会も要チェック!
11月18日(土)10:00~12:00 
鳥取:人口最小県からの挑戦