Dive Diversity Session

【レポート】アートとサイエンスの本質

2018/09/17(月・祝) 12:10〜13:00

@EDGEof

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アートとサイエンスの視点を持つと、日常が新しく見える

<登壇者>
アーティスト、サイエンティスト
慶応義塾大学 環境情報学部教授
脇田 玲

 

アートとサイエンス。右脳と左脳のように、両極に位置付けられる2つの領域を横断するような活動をしているのが脇田 玲さん。科学者であり、現代アートの作品も発表しています。

その作品のコンセプトは、“身の回りで起きている、目には見えないもの”を視覚化すること。
たとえば、椅子など20世紀の工業デザインの象徴的作品を空間のなかに起き、周辺の空気の流れをコンピュータで解析、モニタにビジュアルとして映し出す。すると、座っていて心地いい椅子の周りには、実は空気がカーブを描いたり、渦を巻いたりしながら流れているのがわかります。

脇田さんの作品は、アート的な視点でも、サイエンス的な視点でも鑑賞することができるのも特質でしょう。

脇田さんは、「あらゆるものにアートとサイエンスがありうる」と話します。
「私が言う、アートやサイエンスとは“アプローチ”のこと。物理学や化学、生物学などのジャンルの話ではありません。サイエンスは普遍性(ユニバーサリティ)を起点にして、目の前に現れる、個別的なもの、つまり特異性(ペキュリアリティ)を見る行為。
逆に、特異性からみた、新しい普遍性へのアプローチがアートです」

続いて、脇田さんは、アートとサイエンスのコラボレーション作品は過去にも多く見られると話し、日本におけるシンセサイザー音楽のパイオニアで作曲家の冨田勲さんと、天文学者である森本雅樹による、“宇宙の電波を変換し、耳に聞こえる音楽”について、貴重な制作風景のビデオを紹介。

また、坂本龍一さんと真鍋大度さんの共作による「センシング ストリーミング」(電磁波を可視化、可聴化する作品)、渋谷慶一郎さんと石黒 浩さん、池上高志さんのアンドロイド・オペラ「スケアリー ビューティ」(アンドロイドが指揮するオペラ演奏)、また脇田さんと小室哲哉さんによるインスタレーション「スカラー フィールズ」を例に挙げ、特に近年、両分野のコラボ作品が増えていること、それにより新しい問いかけや新しい価値創造が行われていることを指摘しました。

また、クリストファー・スモールが提唱した「ミュージッキング(MUSICING)」という言葉の重要性についても。
それは、音楽は“もの”ではなく、活動や行為であるとする考え方。

作家が演奏することだけでなく、それを聴いたり、批評や感想を言うことも、“音楽を実施していることだ”とします。
それを踏まえて、脇田さんは、最後にこう提案し、トークイベントを閉めました。

「アートもアーティングであるべきだし、サイエンスもサイエンシングであるべき。そういう視点を普段から持つことで、アート作品を見る時や、サイエンスのニュースに触れる時の感じ方が変わってくると思います」

 

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