海外FXのゼロカットシステムを徹底解説！トレーダーのメリットデメリットや注意点

海外FX業者の運用するゼロカットシステム。FXを利用している方なら聞いた事はあるのではないでしょうか。

ゼロカットシステムは、急激な為替変動が発生した際に発生しうる大きな損害（マイナス評価の残高）の発生を防ぐシステムです。

FX取引を行う上でとても有効で必須ともいえるこの機能、日本国内のFX業者は1社も採用していません。利用するには海外のFX業者を利用する必要があります。

この記事では、ゼロカットシステムのメリットやデメリット、なぜ日本国内のFX業者が採用しないのかなどについて解説しています。

海外FX業者によっては、ゼロカットシステムを採用していると言いながらシステムが機能せず資産がマイナス評価になってしまう業者もいるようです。

この記事を読んで信頼できる海外FX業者を利用し、自分の資産をマイナス評価から守りましょう。

海外FXゼロカットシステムの基本情報【概要・仕組み・タイミング】

まずは海外FX業者のゼロカットシステムの基本情報からご説明させて頂きます。

国内FXで採用されているロスカットとの違い

海外FX業者で採用されているゼロカットシステムに対して、国内FX業者はロスカットシステムを採用しています。

既にご存じかもしれませんが、改めてゼロカットシステムとロスカットシステムの違いを比較してみましょう。

ゼロカットシステム	急激に発生する大きな価格変動の際、資産額ゼロで強制決済が実行され、資産がマイナス評価になることを防ぐ機能
ロスカットシステム	自身の資産額に比較して含み損が一定の割合を超え、最低限の必要な資産額を下回った際に、強制決済が行われる機能

ロスカットシステムは、保有しているポジションの含み損が資産額に対して一定の割合を超えた際に、強制決済が実行されます。

これに対して、ゼロカットシステムは資産がマイナス評価になる事なく資産の評価がゼロで強制決済が実行されます。

ロスカットシステムは本来一定の資産を残して決済される仕組みです。

しかし、損失が一定の割合を超えた後決済されるため、急激な為替変動の際にはその決済処理が間に合わず、決済されたときにはマイナス評価になってしまう事があります。

これに比べてゼロカットシステムは、マイナス評価になった際にFX業者が補填して資産ゼロの値を守ってくれる機能となりますので、とても大きな違いになります。

海外FX業者がトレーダーの損失を補填できる理由

海外FX業者がトレーダーの損失を補填できる理由ですが、ゼロカットを約束した運用を行ったほうが海外FX業者が儲かる仕組みになっているためです。

海外FX業者が利益を出す方法は、トレーダーが取引する際のスプレッドに数ピップ上乗せし、その上乗せ分を利益にするものと、売買手数料を徴収している業者の場合はその売買手数料で利益を得ています。

そのためトレーダーがより多くの回数取引を行ってもらったほうが利益が出ることになります。トレーダーが取引を控えてしまう事を防ぐためにゼロカットシステムを採用し安心して取引を行ってもらっています。

ゼロカットシステムが発動するタイミングは3つ

ゼロカットシステムが特別有利に働くタイミングはそう多くありませんが、その可能性は常に存在しています。ゼロカットシステムが発動しユーザーが守られるタイミングとして以下の３つが考えられます。

1. 非常に大きく急激な為替変動が発生した際に、ロスカットが間に合わない場合。
2. システムに何らかの不具合が発生し、ロスカットの実行が出来なかった場合。
3. 取引を行っているサーバがダウンしてしまい、ロスカットが実行できなかった場合。

上記のようなケースが発生した場合、日本のFX業者の場合はほぼ間違いなく資産がマイナス評価になってしまいます。

一定の資産を残してロスカットを行うもロスカットが実行されないため、より大きな損失つまりマイナス評価になるまで強制決済が実行されないためです。

海外FXのゼロカットシステムのメリット【ユーザー・業者別】

ゼロカットシステムについてご説明させて頂いたので、次はゼロカットシステムのメリットについて解説します。

上記「海外FX業者がトレーダーの損失を補填できる理由」でも解説させて頂きましたが、ゼロカットシステムはトレーダーだけでなくFX業者にとってもメリットがあるシステムになっています。

ゼロカットシステムによるトレーダー側のメリット

今までにも解説してきました通り、ゼロカットシステムはトレーダーにとってメリットしかありません。

何が起こるかわからない為替相場において、資産がマイナス評価になる事は決してなく、最悪でもゼロで止まるからです。

これがロスカットシステムの場合、例えばサーバーがダウンした場合にはサーバーが復旧してから決済が行われるため、どれほどのマイナス評価の資産になるのかはかり知れません。

ゼロカットシステムによる海外FX業者側のメリット

ゼロカットシステムは海外FX業者側にとってもメリットになります。

トレーダーがゼロカットシステムを受け入れ安心してトレードを繰り返すことで、トレードの際に発生するスプレッドの上乗せや取引手数料による利益を得ることが出来ます。

海外FXのゼロカットシステムのデメリット【ユーザー・業者別】

では次にゼロカットシステムによるデメリットについて見てみましょう。それぞれトレーダー側、海外FX業者側の立場でのデメリットを見てみます。

ゼロカットシステムによるトレーダー側のデメリット

このサイトでも何度もご説明していますが、トレーダーにとってゼロカットシステムはメリットでしかありません。資産のマイナス評価を守ってくれるからです。

しかし、あえてデメリットという場合、一部トレードに制限が出てしまう事が該当するかと思います。次にそのトレードについて解説させて頂きます。

ゼロカットシステムはトレーダーのために用意されたシステムです。また、それは海外FX業者の資金で成り立っています。

それを逆手に取るようなトレードは取り締まりの対象となり、最悪の場合FX業者から口座が凍結されてしまいます。

次のようなトレードがその対象となってしまいます。基本的にはゼロカットになるため両建てを利用した取引が対象となります。

• 週明けの窓開けを利用した両建てのトレード

例えば週末に同額の両建てポジションをもって終わります。週末を経て月曜日の朝週末の値から窓を開けて上昇または下降したレートで取引が始まります。

上昇にしろ下降にしろ、一方のポジションは最悪でもゼロカットされますが、もう一方は大きく利益を得ることが出来てしまいます。

これは海外FX業者がトレーダーの損失を補った上トレーダーに更なる利益を与えることとなります。このような場合取り締まりの対象となる可能性があります。

• 指標発表時などの両建てのトレード

先ほどの週明けの窓開けと同様です。指標発表等大きくレートが動く事が予想されるも、上昇するか下降するか分かりません。

この場合も指標発表の前に両建てしておくことで、一方は最悪でもゼロカット、もう一方で大きな利益を上げることが出来てしまいます。

このような取引の場合も海外FX業者は監視を行っており、実施したトレーダーはアカウントが凍結されてしまう可能性があります。

ゼロカットシステムによる海外FX業者側のデメリット

海外FX業者はゼロカットシステムを運用していく限りその損失をその資金で埋め合わせていく必要がります。

海外FX業者の資金を使うことで成り立っているのです。よって海外FX業者にとってはデメリットでしかありません。

ただし、そのゼロカットシステムのおかげでトレーダーが安心してトレードすることが出来るようになり、取引を重ね結果として海外FX業者に収益が入ることになります。

結局デメリットではないのかもしれません。

ゼロカットシステムを採用している海外FX業者一覧表

以下は過去に実際にゼロカットシステムが発動した実績のある海外FX業者となります。

以下３つの海外FX業者は、ゼロカットシステムだけでなくトレードの透明性なども確保しており、安心できる海外FX業者と言えます。

海外FX業者名	XMTrading	AXIORY	exness
最大レバレッジ	1000倍	400倍	無制限
ボーナスキャンペーン	常時実施	期間限定のみ	無し
金融ライセンス	セーシェル、モーリシャス	ベリーズ	セーシェル
ロスカット水準	20%	20%	0%
安全性・信頼性	◎	◎	◎
ゼロカットシステム	◎	◎	◎
レバレッジ	〇	△	◎
コスト	◎	◎	◎
公式サイト	公式サイト	公式サイト	公式サイト

ゼロカットシステムを採用している海外FX業者を選ぶ際の注意点

海外FX業者は、小さなものも含めると非常に多くの数が存在しています。

それらの業者から良い・悪いをサイトだけで判断する事はとても難しいかと思います。

ここではどのようなポイントで海外FX業者を見極めたらよいのかその注目すべきポイントについて解説させて頂きます。

安全性・信頼性が高い海外FX業者か確認する

お金を預けて運用をするため、海外FX業者の信頼性は非常に重要になります。

また、中にはゼロカットシステムを採用しているにも関わらず追証請求を行うなどの悪質なケースも見受けられます。

その判断基準としては以下のポイントをチェックすると良いかと思います。

取引条件やサポート・利便性などを総合的に考慮する

安全性や信頼性も重要ですが、サポートや利便性が低ければ利用は厳しいものとなってしまいます。

日本語のサイトによるユーザー登録はもちろんのこと、サポートに際しても日本人による日本語サポートが可能であるかどうかなどが重要になってきます。

また、取引通貨が少なく自分の目的とする通貨が取り扱われていない可能性もあります。

スプレッドの広さ、スリップの大小等一般的な取引に関しての条件も重要になってくるかと思います。事前に調べて自分に合った海外FX業者を選定しましょう。

国内のFX業者がゼロカットシステムを導入しない理由

トレーダーにとってもFX業者にとってもメリットの多いゼロカットシステムですが、日本国内のFX業者がゼロカットシステムを採用していない理由は法律上許されないということが有ります。

金融商品取引法という日本国内の法律にいおいて、顧客の損失を補填する行為が一切禁じられています。

ゼロカットはマイナスになった資産をゼロに補填する行為となりますので法律違反になってしまうのです。

海外FXのゼロカットシステムについてよくある質問

ここまで海外FX業者のゼロカットシステムについて解説してきましたが、ゼロカットシステムについて良く頂くご質問をまとめてみます。

海外FX業者がゼロカットシステムを採用する目的は何ですか？

これについてはここまでにも何度か説明してきましたが、ゼロカットシステムによりトレーダーの資産を守ることでトレーダーに積極的な取引を行ってもらいます。

これによりトレーダーの取引回数が増え、スワップポイントや取引手数料による収入を多く得ることが出来ます。

ゼロカットシステムでトレーダーが注意するべき罠はありますか？

ゼロカットが執行されるタイミングが海外FX業者によって異なります。

例えばExnessやiFOREXという海外FX業者の場合、証拠金が０を過ぎてマイナスになったとほぼ同時にゼロカットが実行されます。

しかし、XMやTitanFXという海外のFX業者になると、ゼロカットが実行されるタイミングが翌日以降になりそれまで取引が出来ない状況が続いてしまいますので、注意が必要です。

ゼロカットシステムの悪用だと思われる取引はありますか？

ゼロカットシステムによるトレーダー側のデメリットの部分でも解説しましたが、両建てによる取引がゼロカットシステムの悪用と取られてしまいます。

両建てのポジションの場合、通常一方のポジションが損失として残りますが、ゼロカットシステムの場合はゼロでストップとなります。

そのためもう一方のプラスのポジションで大きく利益を得ることが出来てしまいます。
この手法は海外FX業者の損失の上に成り立ってしまいますので、ゼロカットシステムの悪用と思われます。

【まとめ】海外fxのゼロカットシステムを徹底解説！

いかがでしたでしょうか。海外FX業者のゼロカットシステムについて解説してきました。
海外の業者にお金を預けて運用するという事に抵抗がある方もいらっしゃるかと思います。

しかし、きちんと調べて安全性の高い海外FX業者を選べばゼロカットシステムによる安全性だけでなく、大きなレバレッジでチャンスをつかむことも可能になります。

日本国内のFX業者だけでなく、ぜひ海外FX業者も利用の対象としてご検討いただけたらと思います。ありがとうございました。